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2007年8月 5日 (日)

北鎌尾根-6 天狗の腰掛に向けて

・・・北鎌尾根-5 北鎌沢右俣(2) より続く

北鎌尾根ではピークを「P10」というような言い方で呼びます。(名前がついているのはP9=天狗の腰掛、P10=独標 だけ。) また、ある人がP14と呼んでいるピークが別の人に言わせるとP13だったりという感じでなかなかファジー(^^;です。そこでここからの記録の「P」については山と渓谷社が発行している「アドバンス山岳ガイド 槍ヶ岳・北鎌尾根」に添付されている地図に基づいて表現していくことにします。

まず最初にここからの先の写真の撮影ポイントです。それぞれ(1)(2)・・・と記入してあるポイントで撮影しています。他の写真同様クリックすると別画面で表示されるので場所を確認してみて下さいね。
Map_kitakama1
※赤い線はGPSで録った私のトラックデータです。
(地図の作成にはDAN杉本氏によるカシミール3D山旅倶楽部の山旅地図を利用しています)

いよいよ北鎌尾根上を槍ヶ岳に向かって進み出します。
10:00 北鎌のコルを出発です。
Kitakama067

先ほど下って来た表銀座の稜線に近づきました。大天井岳も見えています。(地図(2)付近)
Kitakama068

「さぁ尾根上だ!」と言っても「天狗の腰掛」までは今までの北鎌沢右俣の延長のような草付、樹林、ハイマツ帯の急登が続きます。踏み跡はしっかりしています。(3)
Kitakama069

「あ、あんな所まで登るの?・・・」とへこんだ辺りです。この区間標高差300mを登ります。槍ヶ岳までの半分もいきませんが、私にとって北鎌尾根で一番辛かったのは、この区間の登りだったかもしれません。北鎌沢の登りで結構疲れて(あひるは登りに弱い・・・)、本当に自分の体力で山頂にたどり着けるのか? 身分不相応ではなかったか? ・・・暑い、喉が渇く、水の消費が激しい、山頂までもつのか?、ビバークになったら水は足りるのか? など色々心配しまくっていたのがこの区間です。(水は大天井ヒュッテから3Lを持っており実際は余裕だったのです)(4)
Kitakama070

10:22 尾根を回り込むと正面に独標が見えてきました。しかし、上に書いたように「心配」しまくっていたため、独標を天狗の腰掛と思いこんでしまったのでした。「えー、天狗の腰掛ってあんなに遠いのか」と尚更へこんだ瞬間です。この独標の光景は行く前にも多くの人のホームページで見ていたのに、一瞬地図を見れば良いだけだったのに・・・ 心配と不安が思い込みを呼んでしまった例です。(5)
Kitakama071

眼前にP8が迫って来ました。まだまだ登りです(^^; (6)
Kitakama072

下を振り返るとP7以前のピークがゴツゴツと続いていました。 (7)
Kitakama073

10:48 ハイマツ掴みの直登(←勝手に名前を付けた)です。道なりに行き、正面右の岩を攀じ登ります。しっかりした手がかりが無いので、上に生えるハイマツを掴みながら登ります。2m程のたいしたことない登りなのですが、いやらしいのは登り出しの足場はそんなに良い訳ではなく、登っている時振り返ると右下の絶壁下がよく見えるのですね(だったら振り返るな、、、という感じですが(^^;)。で、ズルっと落ちるとはずみがつきますから、足場でバウンドして右下の方に落ちてしまいます。こういう高度感を味わう登りが今後随所で出てくることになります。 (8)
Kitakama074

先ほど下って来た貧乏沢の沢筋がよく見えます。 (9)
Kitakama075

もう一登りでP8です。 (10)
Kitakama076

11:03 P8到着。今まで無かったヤセ尾根が姿を現しました。いよいよ本格的な北鎌尾根の始まりです。ここで10分休憩します。(11)
Kitakama077

眼前に見える岩場をまっすぐ登ればすぐP9(天狗の腰掛)に着きます。(しかし、あひるは未だにそれに気付いていません(^^;) (12)
Kitakama078

北鎌尾根-7 独標に向けて へ続く・・・

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コメント

手に汗握りますねぇ。凄い迫力です。一緒に登って(へこんだりして)いるような気になります。

投稿: takebow | 2007年8月26日 (日) 18時54分

木々の緑に岩稜の鋭さがカモフラージュされている感じがしますが、実際に歩いてみると本当に鋭いんだろうなという感じが伝わってきますね。緊張の連続ですね。

投稿: 寅次郎 | 2007年8月26日 (日) 22時31分

■takebowさん、こんにちは。
はい、一緒にへこみましょう(^^)。 遠い方に勘違いしていたので、結果的にはものすごく精神的に楽になれました。お陰でこの後の独標トラバース以降はスピードもかなり上がりました。(登りは苦手なクセに岩場になると速くなります(^^;)

投稿: あひる | 2007年8月27日 (月) 00時05分

■寅次郎さん、こんにちは。
この辺りは実はそんなに悪くありません。また歩いてみると岩稜にもかなりはっきりと踏み跡があるので迷いにくいと思います。ただ、やめて欲しい位の急登です(^^;  ハイマツ掴みながら這い上がる感じの所も多かったです。緊張よりもヘトヘト感が上回っていました・・・

投稿: あひる | 2007年8月27日 (月) 00時11分

はじめまして。常吉と申します。私もこの8月9日から12日に2度目の北鎌尾根を歩いてきました。あひるさんの記録を楽しみに読ませていただいています。
下記URLに記録がありますのでよろしかったら覗いてみてください。

http://www.ksky.ne.jp/~sonoh/07augKitakama1.htm

投稿: 常吉 | 2007年9月 7日 (金) 01時04分

■常吉さん、こんにちは、ようこそお越し下さいました。コメント遅れてすいません。
サイトも拝見しました。今年は8月中旬までお天気が本当に安定していたので最高のキタカマに行かれたようですね! 私の方もちょっと続きが遅れていましたので今日辺りからじわじわと続けてまいります。また是非お寄り下さい。

投稿: あひる | 2007年9月 7日 (金) 01時05分

再び登場です。
北鎌沢のコルから天狗の腰掛までで悪い所は、あひるさんの報告通り“ハイマツ掴みの直登”だけです。ここは下から見ると結構ヤバイように見えますが注意して登れば問題ありません。ただ、ハイマツで浮いているものもあります。体重をかける前にチェックが必要ですね。自信がなければザイルを出さなければいけません。落ちたら終わりです。

投稿: しんどい | 2007年9月 7日 (金) 21時11分

■しんどいさん、こんにちは。
ハイマツは時々スポッと抜けたりはがれてくるものがありますからね、私も掴む時は気を使いました。(一回貧乏沢でスッポ抜けているし(^^;)  単独ですと確保がいない訳で、なかなか大変な所でもあります・・・

投稿: あひる | 2007年9月 8日 (土) 07時33分

あのう、私はちゅうこくじんです。天狗の腰掛ってどういう意味ですか。すごくしりたいと思って、教えてもらえませんか。

投稿: | 2009年2月10日 (火) 15時38分

■称好、熱烈歓迎。ようこそお越し下さいました。
"天狗の腰掛"ですか、、、正確な名前の由来は分かりませんので私の想像ですが・・・
このピークは急峻な北鎌尾根にあって珍しく頂上部が平らでゆっくり寛げるような所なのです。で、天狗は日本の伝説上の生き物で、翼があり空を飛ぶとされています。また、天狗を"山の神"とする傾向が過去からあります。そんな山の神がちょっと着地して休憩出来る所、と見立てて"天狗の腰掛"と名付けられたのではないでしょうか。

投稿: あひる | 2009年2月13日 (金) 00時49分

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